音読の効果とは
すでにいろいろな本やサイトで説明されていますが、音読の目的は頭の中に英語の回路を作ることです。
では、英語の回路とはどのようなものでしょうか。
語学は家の間取りに似ている?
これも たとえ話で使われることですが、語学の学習は家の間取りに似ていると言われることがあります。
日本語と英語が話せるのなら、頭の中は2Kということです。こっちは日本語の部屋、隣は英語の部屋ということになります。
つまり英語の部屋に入れば、日本語を介さずに英語が話せる(理解できる)ということで、この状態を作るには音読による英語学習が最適だということです。
余談ですが、同時通訳の人は2つの部屋の壁がないんでしょうね。
音読の方法
音読の効果を確実にするには、正しい方法で行う必要があります。しかし、ただ英語を読むのは単純作業なので、効果が出る前に途中でやめてしまう人が多いのも事実です。
そこで、私が高校時代に音読の効果を実感できた方法をアドバイスしたいと思います。音読を知ってからの高校時代はこれしか英語の勉強をしませんでしたが、高3最後のテストで100点を取れた方法です。
音読に最適な教材は最後に紹介します。
音読する時間帯を決める
何事でも習慣化するには、時間を決めるのが大切です。歯磨きする時間は、大体いつも同じ時間ですよね。
早起きで朝に時間が取れる人は起きてすぐ、夜に時間が取りやすい人は夕食後とか、ライフサイクルに合った時間帯を決めてください。
音読に必要な時間
いろいろなサイトでも推奨されていまけど、音読にかける時間は最低30分です。これには後で説明するリスニングや録音の時間も含まれるので、とにかく音読の学習にかける時間は30分間と決めましょう。
もちろん自分が楽しいと感じているのなら時間を増やしてもいいですし、気分が乗らないなと思ったら3分くらいでやめても大丈夫です。
間違えて覚えた発音は後から修正するのが難しいので、初めはゆっくりと正しい発音を意識して音読します。
動詞と名詞ではアクセントの位置が違う英単語もあるので気をつけましょう。
ストップウオッチがあるのなら、音読にかかった時間を計って教材に書き込んでおけば、自分の進歩を目で確かめることができます。
リスニングは欠かせない
正しい英語の発音を知るには、ネイティブの発音を聞くしかありません。音読用の教材には音声CDが必要です。
中高生なら学校にはネイティブの先生や臨時講師の人がいるはずですから、教科書を読んでもらってICレコーダーやスマホに録音させてもらいましょう。
生徒の点数が上がれば、先生も学校や保護者から感謝されるので、喜んで協力してくれます。
音読をすると決めた時間帯にリスニングをしてもいいのですが、通勤通学などのスキマ時間を利用するのも効果的です。
環境を整える
物理的な音読の環境は整いました。次はやる気(モチベーション)を長続きさせるために、精神的な環境を整えましょう。
私が音読を始めたころに知った方法は、好きな異性の海外スターや歌手のポスターを貼るというものでした。
あなたが男性なら女性の、女性なら男性のポスターを貼り、その人に話しかけるように立って音読するというものです。
ポスターを壁に貼ったら、その向かいにある壁を背にして立ち、その人に聞こえるくらいの大きな声で音読します。
大きな声で音読できないのならヘッドホンで音読を参考にしてください。
ポスターが無いとか貼るのが恥ずかしければ、タブレットなどに画像を表示させてもいいでしょうね。
それも難しければ、頭の中で好きな外国人の顔を思い浮かべて、向かい側の壁にその人が立っているところを想像してください。ちなみに私はこの方法で音読していました。
学習で最大の敵は慣れです。いつも同じ環境で続けていると飽きてしまうものです。非日常の環境を作って、常に新鮮な状態で学習すれば長続きします。
これは知り合いの和尚さんから聞いた話ですが、修行中の少年時代にどうしても覚えられないお経があったそうです。
どうやって覚えたかというと、お寺にあった木に登って枝に縄で体を縛り付けて一心不乱にそのお経を読み続けたそうです。
非日常かつ恐怖感もある環境だから、頭がビックリしたんでしょうね。私たちはそこまでする必要はありませんけど、学習には環境の変化も必要だと感じたエピソードです。
音読教材を紙に書き出す
音読教材は丸暗記する必要はありませんが、最後の詰めとして大切なのが紙に書き出すことです。特に学生の人は習うことが新しいことばかりなので、この作業は欠かせません。
社会人で音読教材に書かれている文章がすでに知っていることばかりなら、省略しても問題は少ないと思いますが、毎日使う日本語でも漢字は書かないと忘れますよね。
できればやっておきたいこと
音読に慣れてきたら、自分の声を録音して聞いてみましょう。このころにはリスニングでの声が頭にこびりついてるでしょうから、お手本の音声とどこが違うか確認して修正しましょう。
学校なら英語の先生に聞いてもらって、問題があれば指摘してもらうことができます。社会人ならこちらの記事で紹介した方法が使えます。
これを読んでいるあなたが中学生か高校生なら、これはラストチャンスです。
次のテスト範囲だけでもいいから、お願いだから、ここに書いてある音読方法を試してみてください。
テスト問題が簡単すぎるんじゃないの、ってビックリすること間違いありません。たとえ短期的でも、音読には それだけ絶大な効果があります。
音読に最適な教材
それでは、音読に適した教材を紹介していきます。
あなたが学生なら、最初にマスターしたいのは学校で使っている教科書です。テスト勉強にもなりますから一石二鳥ですね。
中学2年生以上から大人なら、この教材をおすすめします。このシリーズには、”続 標準編”と”続 挑戦編”があるので、時間と予算があれば挑戦してみてください。
DUO3.0は英語を職業にしている人たちも使っている、音読用の教材です。何十周と繰り返し音読している人が多いので信頼できます。CDが別売りなのは残念ですがセットで揃えましょう。
まとめ
きちんと環境を整え正しい方法で音読に取り組めば、必ず成果を出すことができます。難しいことは何もありません。
ぜひ音読に取り組んで、新しい勉強法の一つとして習慣化させてください。